総評 審査員長/松本 哲夫
デザインは統一への計画。即ち材料、構造、工作、経済といった諸条件をいかに要求に適合させ、いかなる形態にまとめていくかという計画を指し、いかなる美的価値を持ち得たかで最終評価が決まる。それには、「どんな方法で作るか」が理解されていなければ、デザインは絵に描いた餅にしかならない。
今回は年齢の制限をはずし作品募集した結果、学生、プロの建築家やデザイナーまで幅広い層から1482点の応募があり、前回より技術的進歩が見られる作品が多かった。一次審査では、2日間に渉り、デザインの新しさ、成形合板の新技術、商品化の可能性などを中心に討議の末、10点を選んだ。
一次審査通過者提出の図面を製作図面に書き直し試作に入るが、天童木工の技術者は新しい技術の勉強、各作品の品質水準の公平性、本生産への想定など考慮し、形だけの試作でなく実用に耐えられるものにした等々の感想をもらした。彼等は提案に近い作品を忠実に製作したと思うし、その努力を多としたい。これら10点を公開審査で再々度にわたって票決をし、最終審査を終えた。