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2017.11.30

新しい飾り駒が完成 | KEN OKUYAMA DESIGN × 天童木工 × 天童将棋駒 伝統の技術を結集

飾り駒_detail3

この度、山形県天童市が行ったガバメントクラウドファンディングのプロジェクトが実現化し、
世界的デザイナー奥山清行氏が代表を務めるKEN OKUYAMA DESIGNによるデザイン・監修のもと、
伝統の技と技術を結集した新しい飾り駒が完成しました。< 意匠登録申請中 >

 
新しい飾り駒のデザインは、世界的デザイナー奥山清行氏が代表を務めるKEN OKUYAMA DESIGNによるもの。

浮かび上がる「左馬」の文字は、伝統的な将棋駒職人の高橋稚山(ちざん)氏が、
先代から受け継がれた書体を一点づつ手彫りで仕上げています。

曲線が特徴的な駒は、奥山清行氏デザインによるイス「ORIZURU」にも活かされた天童木工の成形合板の技術で実現。
美しい木材を厳選する目や、複雑な形状をつくりだす高度な匠の技を結集しています。

 
ふるさと納税の制度を利用したガバメントクラウドファンディングで、
多くの方の応援を受けて実現した本プロジェクト。
天童から世界に発信できる「新しい伝統」は、今後の展開に向けてさらなる検討が進められています。

飾り駒_side 飾り駒_side
 
[ 仕様 ]
文字:ブナ(ホワイトビーチ)
本体:ケヤキ板目(ホワイトビーチ積層材)
台座:御影石
寸法:W356 D138 H388 mm / 6.5kg

[ 本件に関するお問い合わせ ]
天童市総務部ふるさと納税推進室
〒994-8510 天童市老野森一丁目1番1号
Tel :023-654-1111 ( 内線334 )
Fax :023-653-0704
E-Mail:tendoshi@city.tendo.yamagata.jp

 
■ 天童の将棋駒

山形県天童市は、生産量日本一を誇る、将棋駒の産地。
将棋駒の産地としては、全国唯一となる経済産業省指定の伝統的工芸品に指定されています。

その歴史は、江戸時代の天童織田藩まで遡ります。
藩の窮乏した財政の中、藩士の救済策の一つとして、将棋は兵法戦術にも通じることから、
これを遊ぶことも、製作することも武士の面目を傷つけるものではないとして、将棋駒の製作を奨励したことが始まりとされます。
現在は、彫り駒を中心に、押し駒・書き駒・彫埋駒・盛上駒といった、大衆駒か
ら高級駒まで、あらゆる将棋駒の生産地となっており、市内各所には将棋をあしらったモニュメントが点在するほか、将棋にちなんだイベントが開かれるなど、将棋は天童の街のシンボルとしても親しまれています。

 
■ 福を招く「左馬」の由来

馬は元来、左から乗るものなので、右から乗るとつまづいて転ぶという習性をもっています。そのことから、左馬は長い人生をつまづくことなく過ごすことができ、福を招くめでたいもので商売繁盛の守り駒とされています。
ほかにも、馬の字が逆さに書かれていることから、ウマ / マウ=舞うとして、めでたい席の舞いが想起されたり、本来馬は人に引かれるものあるのに対し、逆さ馬は、人を引いてくる(招き入れる)などと言われ、客商売にとって千客万来の招福駒とされています。